相続・遺言のご相談内容は非常に多岐に渡ります。
こちらでは、今までのご相談事例の中でも具体的事例として分かりやすいものを一部ご紹介しております。
どのような内容でステップを踏むかなど、少しでもご参考になれば幸いです。
【家族構成】妻・子供2人
【遺産内容】アパート・自宅
遺産の分け方は、皆さんのお話合いの上で、
決まったそうなのですが、手続きなどが全く分からないとのことで
ご相談をいただきました。
この場合、まずは相続人を確定させる必要があります。
家族構成が自分達の周りだけで完結していない場合もあるのです。
戸籍で他に子供などがいないことを証明する必要があるのです。
・被相続人の本籍地の役所で戸籍・除籍・改製原戸籍等の取得
・遠隔地に本籍地がある場合は、郵送の手続きになります。
・その他にも、住民票、戸籍の附票など必要となる書類があります。
※詳しくはお問い合わせください。
・各種書類の確認
・必要書類の準備
・相続登記の申請
・登記識別情報、相続関係書類等、完了書類のお渡し
【ご相談者】Aさん
【他、相続人】姉妹3名
「母が亡くなったので、相続財産である不動産の名義書換をお願いします。」
電話の主は、相続人の一人であるAさんで、他に相続人は、姉妹が3名いらっしゃるとのこと。
後日事務所にて詳細を伺うと、相続財産の総額が結構な金額になるため、遺産分割協議を進めているが、預金の分配や不動産の持分等細かい部分で意見がまとまらず困っている様子でした。
とりあえず、相続に関する一般的なお話や、遺産分割の方法、手続きの説明などを一通り行い、再度話し合いのテーブルに向かっていただきました。
その後Aさんから質問があったり、こちらから状況確認をしたりして何度か連絡を重ねた後、遺産分割協議書の原案ができ上がりました。
原案を更に何度も修正し、やっと数ページにわたる遺産分割協議書を作成し、署名・捺印で協議が成立するというところで、Aさんから電話が入りました。
内容は、共同相続人である姉が精神の障害を発症し入院してしまったので、どうすればよいかということ。
Aさんのお姉様は判断能力を喪失し、相続人全員での遺産分割協議は中断せざるを得なくなりました。
そこで、成年後見制度について説明し、お姉様には成年後見人を選任すれば、代理人として協議に参加してもらうことが可能であることをお話ししました。
早速、弊職も会員となっている公益社団法人成年後見センター・リーガルサポートに連絡し、後見開始の審判申立手続きを進めてもらうことになりました。
それから半年余りが過ぎた頃、Aさんから電話が入り、お姉様の後見人を交え、ようやく遺産分割協議が成立する見込みであることを聞きました。
数日後には相続人全員の署名・捺印のある遺産分割協議書が事務所に届き、相続登記手続きを完了することができました。
【ご相談者】Aさん
【他、相続人】奥様Bさん
Bさんが事務所に訪れたのは、暮れも押し迫った寒い夜のことでした。
Bさんのご主人は、長年勤めた大手企業を不況のためリストラに合い、退職しました。
すでに若くはない年齢に達していたご主人は、転職を繰り返した後、ようやく現在の会社に就職しましたが、給料も以前に比べかなり低くなり、今までの生活を維持することは困難になり、生活費が不足する分をクレジットカードや消費者金融からの借り入れで補填するようになりました。
気が付けば借金の額は膨大となり、返済も目途が立たたなくなり、Bさんより先に相談に来られていました。
ご主人については、結局自己破産を申し立てることになり、手続を進めていたところ、実は、奥様(Bさん)名義の借金で数社から借金していることが判明したため、Bさんにも来ていただくことになりました。
Bさんには不定期なパート収入しかなく、しかも多くても月に数万円ほどしかなかったため、Bさんについても自己破産の申し立てをすることになりました。
日差しが少しずつ柔らかくなってきた3月の終わりに破産手続開始の申立の準備を進めていると、突然Bさんから連絡が入り、Bさんのお母様が亡くなられたことを知りました。
お母様には不動産、金融資産等多額の遺産があり、共同相続人であるBさんの弟さんと遺産分割協議をすることになりました。
以前は仲のよかった兄弟も相続が開始して遺産分割をすることになった途端折り合いが悪くなり、遺産分割協議が難航することはよくありますが、Bさんもご多分に漏れず弟さんとの関係が悪化し、協議が暗礁に乗り上げてしまいました。
お盆を過ぎた頃、一向に進捗しない現状に痺れをきらし、家庭裁判所での遺産分割調停も考えましたが、債務整理の方も進行中であり、債権者からは手続催促の連絡が頻度を増していく中、協議の進め方、方法について何度もご連絡を受ける内にようやく成立の目途が立ってきました。
相続財産が入れば、自己破産は免れ、全額一括返済が可能になるため、任意整理へ方針を変更し、即座に全債権者に連絡を入れました。
およそ2か月後、債務も完済し、不動産の名義書換も完了してBさんの事件は終了しました。
ご主人の方も破産の免責許可決定が得られ、新たな人生をスタートされています。
【ご相談者】Cさんご夫婦
お子さんのいらっしゃらないCさんご夫妻は、ご主人が病気で手術をしてから、自分たちが亡くなった後のことを考えるようになりました。
お二人ともご両親とは死別していましたが、それぞれご兄弟が多く、疎遠な方、不仲な方、音信不通の方も何人かおられました。
自分たちの死後には配偶者だけではなく、兄弟たちが相続人となるため、その兄弟達に遺産を渡すのが嫌なようでした。
また、遺産だけではなく、そういう兄弟たちと遺産分割協議など厄介な相続の手続きを進めていかなければならず、それではお互い相手に負担をかけることになるので、何とかならないかというのがご相談でした。
お話を伺い、遺言公正証書の作成をお勧めしました。
遺産の相続においては、法定相続よりも遺言による相続が優先されます。
自分の意思を「遺言」という形で明確にすることにより、死後の紛争を未然に防止することができます。
もっとも、民法には、一定の相続人に対し、「遺留分」という最低限度の相続分が規定されていて、これは、遺言者の意思でも自由に処分することができません。
しかしながら、配偶者と兄弟姉妹が相続人になる場合には、兄弟姉妹には、遺留分がありませんので、遺言者の意思で配偶者に全財産を相続させることが可能になります。
また、公正証書にすることにより、自筆証書、秘密証書等で作成された場合に必要な家庭裁判所の検認手続が不要となり、そのまま遺言の執行が可能となります。
Cさんご夫妻は、相談後すぐに遺言公正証書の作成を決断され、弊職もお手伝いをさせていただきました。
後日公証役場で遺言公正証書が作成されると、安堵されたご様子で、ご自宅に向かわれました。